大人の男女の恋愛漫画は切ないから大人の魅力まで人気の51点(2ページ目)

作品紹介

一時よく言われた、「都合のいい女」。主人公がまさにこのタイプ。
どこにでもいそうな女の子の本音がギュッと生々しく凝縮されている作品。

派遣OL、テレオペ、ホステス、モデルなど、さまざまなバイトと男を渡り歩きながら東京砂漠をサバイブする江古田ちゃん。

その暮らしぶりはその日暮らし。そんなどこにでもいそうな一人の女子の生活を上手く切り取ってユーモアも含め丁寧に描きつつ、ズバッと女の本音を時にぶつけてくる。

心の準備がないと読んでいてうわぁっとなったり、必要以上に笑ったり、自分の感覚がちょっとズレてくる。その感じがなんともいい。

江古田ちゃんの報われなさ、不器用なところにもの悲しさを感じながらも、応援というよりじっと見守りたいと感じてしまう。

本命の男にはセカンド扱いされ、要領いいようで実は損しがちな24歳フリーター女子に、いつか幸福な未来はやって来るのかなぁ。

『アラサーちゃん』と同じく毒吐き女子の生態も痛快だが、ときおり挟み込まれる深く鋭い人生考察にもドキリとさせられる。


鳥居みゆきさん主演で映像化もされてます。DVD三枚組。

作品紹介

妻として家族を一番に考えながらも、偶然？久しぶりに芽生え"させられた"恋心に戸惑い、葛藤する夏の姿がとても可愛い。

ズバリ不倫モノではあるが、オシャレな大人の男女が織り成すロマンチックな道ならぬ恋"でもない。
ヒロインの上条夏は大きな子どもをかかえて着るものも体型もまったく気にせず、お母さん業にまい進するボサボサ頭のアラフォー主婦だ。

夫は夏に少しでも女らしさを取戻して欲しいと思い、中途入社で新しく部下になった32歳の佐伯龍に軽い気持ちで「妻を誘惑してほしい」と頼んでしまう。

最初は遊びのつもりが佐伯と夏、二人の「気持ちのベクトル」があってしまった時に冴えない主婦だった主人公の再びオンナとしての恋愛という人生がスタートしていく。

結局、佐伯のほうが夏に本気になってしまい、夫の希望通り夏もオンナとしての魅力を取り戻していくのだが...。

ここから簡単に男女の関係にならないのが『ふれなばおちん』が良作たるゆえん。小指一本触れ合うだけで赤面する夏はもちろん、ジゴロの佐伯が甘酸っぱい気持ちを取り戻し、男子中学生のようなピュアな恋心を抱くのが楽しい。

一方、2人の恋愛が成就することは上条家の崩壊を意味するわけで...。果たして夏と佐伯はこの恋にどう決着をつけるのか、ハラドキしすぎてページを繰る手を止められない！

普通の主婦が少しずつ、少しずつ不倫への道を歩んでいく姿に妙に共感できる。

これぞ大人の恋愛漫画だ。

作品紹介

「一週間に一回、私は【誰か】の彼女になる」　彼女代行として日々お金を稼ぐ女子大生と彼女に魅せられた男達の、恋愛のリアルを描くビターラブストーリー。第1巻は主人公の雪を偽の彼女としてレンタルした若きサラリーマン、壮太と雪の歪な恋愛模様を描く。あくまで客と彼らの理想の女を演じる代行彼女…二人の心の距離は果たして近づくのだろうか――(アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)

作品紹介

このまま歳をとったら、どうなんの？　誰もが抱く不安に35歳・バツナシ・彼氏ナシの森本好子＝すーちゃんが向き合う。背景はほぼ真っ白。モノローグとセリフだけが収められた均等のコマ割りが延々と連続する。簡素な構成ではあるが、ひとたび読み始めるとそのストーリー性の高さと感情表現の豊かさに驚かされること請け合い。

「今から結婚をしても、すぐに両方の両親の世話をすることになるかも!?」……なんて、彼氏もいないのにアレコレ考え込むすーちゃん。一方、すーちゃんの友人で40歳のさわ子さんはより切実。彼女もバツナシ・彼氏ナシの独身女性だが、「夜の営みができる身体のうちに彼氏をつくりたい」と、けっこう本気で思っている。

このあたり、同じ40歳でも男性の場合は呑気なものだろう。結婚どころか、その先の老後へも想いも馳せる35歳女子と40歳女子。彼女たちの本音にクスクスしたりホロリとしたり。心に染み入る人間賛歌だ。

作品紹介

高校時代、アマチュア無線が唯一の楽しみだった冴えないサラリーマンの大河内寿三郎（おおこうちじゅさぶろう）は、顔も名前も知らないかつての交信仲間の女性を忘れられずにいる。そんなある日、社内の間違い電話から、彼女によく似た声を聞き…。ちょっとワケありな男女の恋を描いた恋愛傑作集。(アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)

作品紹介

ギャンブルで借金をしたり、泥酔して暴力をふるったり、若い女と浮気をしたり……。そういう【決定打】はないものの、男尊女卑×モラハラ全開の夫に毎日イライラ。「離婚」の2文字が頭にこびりついて消えることはない。でも世間体や経済面、小さな子どもたちのことを考えると簡単に踏み切ることはできず……。

恐らく日本中、否、世界中の主婦が夫に抱いているであろうアレコレを濃縮したエッセイコミック。外面だけはいい暴君夫に気を使いながら生きることに疲れた結婚9年目の主婦・志保が、現状から脱出する手段として「離婚」を真剣に考える。

夫婦間の問題は普遍的なものだ。もともと他人同士の男女が100％理解しあえるなんてあるはずがない。熱病のようなラブラブ期が過ぎたら後は双方どこまで歩み寄れるのか、そのバランスは“大人の2人”にかかっている。いつも言葉を飲みこんでいた妻が本気で夫とぶつかるとき、どんな回答が導き出されるのか。そう簡単には転ばない、主人公の心情が浮き彫りになるラストが秀逸だ。

作品紹介

広告会社勤務の今日子と、イラストレーターの次郎。
初めてデートをした夜から3日後、同じ屋根の下で暮らし始めた。
気軽な同棲の始まりだった。

1970年代に若者の間で人気に火が付き、「同棲」を流行語＆社会現象にまでした昭和の大ヒットマンガ。

狭い一間のアパートで自由な愛と性の日々を満喫しながらも、心の奥底ではそれぞれ不安を抱える恋人たちの姿がねっとりと色気のある線で描き出される。

現代から比べると昔の同棲はこんなにも濃厚で重かったことがわかる。
真剣だったとも言える。
とは言え、40年の歳月を経ても変わらないのが男と女の関係。

愛するがゆえに身動きがとれなく二人の姿がなんともせつない。
要所要所の文学的な表現がこの時代の大人の漫画らしさを出していて、この時代の若い世代の気持を掴んであろうことが感じとれる。

重苦しい展開の果ての悲惨なラストは一度読んだら忘れられない。
名作であることは間違いない。

作品紹介

年の差純愛ストーリー『恋は雨上がりのように』でブレイクした眉月じゅんが次作の舞台に選んだのは、東洋の魔窟“九龍城砦”。

切れかけの電燈、カビ臭い路地裏、うるさい隣人……。そんな強い郷愁を誘う場所である。ヒロインはクーロンの不動産屋で働く鯨井令子。ショートカットの黒髪とメガネがトレードマークのアラサー独身OLだ。自分の気持ちにハッキリとは気づいていないが、彼女は先輩の工藤に恋をしている。

粗野で無骨なタイプだが、クーロンの誰からも愛される心根の優しい男だ。そんな2人によるロマンチックな大人のラブコメが繰り広げられるのかと思いきや……物語はどんどん不穏な空気に包みこまれていく。なにげない言葉、なんということのない仕草、通り過ぎてゆく風景……。やがてそのすべてが伏線となり、読者を翻弄していく。タイトルの意味が読み進めるうちにクッキリと浮かび上がっていく緻密な構成に脱帽だ。

作品紹介

「空気を読む」が日本人の美徳？それが粋すぎると凪になる。
これほど明日は我が身と思わせてくれる作品はない。
日本社会は学校から職場まで同調圧力が非常に強い社会だと言われている。
その結果、自分の感情を表に出すことがどんどん下手になっていく。そしてそのことに多くの人は気づかない。気づいた時はたいてい手遅れ・・・。
この作品を読んで楽しみながら自分リセットの練習を！そしていつかは大きなリセットを！

場の空気を読みすぎて、他人にあわせて無理した結果、過呼吸で倒れた大島凪、28歳。仕事もやめて引っ越して、彼氏からも逃げ出したけど…。元手100万、人生リセットコメディ!!(アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)

作品紹介

●結婚して家庭を守りたいと考えるあすか。でも仕事は絶対に手を抜かない。だからこそ周囲の評判も良く「デキる女」として認められる。やるべきことをやって、自分の考えを貫く彼女に共感。

●アナウンサーの世界をよく取材しているのかとってもリアリティに溢れています。そしてあすかの仕事も表面的な表現ではなく、仕事の一つ一つや会話などを丁寧に描いているのでリアリティが出ていて、働く女子が読んでも嘘くさい感じがしません。

“(結婚したいあすかと、結婚したくない竜。
正反対の価値観を持っているにも関わらず、惹かれ合った2人はつきあうことに。
果たして「結婚」はどうなるのか…！？アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)”

作品紹介

「お前はヴィーナスの生まれ変わり」　強烈な運命を突きつけられ、恐怖の神デイモスからの永遠の命を授けるから黄泉の国へ来るようにとの甘言を跳ねつけた伊布美奈子。

そんな美奈子にデイモスは何度も人間界の愚かさを見せつけ、現世を捨てて自分と一緒に来るように誘いかける。

悪魔に取りつかれるような状況は、本来ならば恐ろしく忌み嫌われることであるだろう。
しかし、デイモスのあまりにも貴公子的な美しさや、その悲劇的な背景に同情した美奈子は現世こそ捨てないまでもほぼ悪魔に取り込まれたまま。

そのためにどれほどデイモスの冷酷さを目の当たりにしても、次第に魅かれてしまうのはしかたないと言える。

だから美奈子の気持ちは千々に乱れ、拒絶しながらも悩み続ける。

それは悪い男にだまされて悩むのとは少し違う。
魔性の美の世界は踏み込んではいけないと葛藤するもそれに抗えず虜となる。

一方デイモスの方もストーリーと共に、そんな美奈子を優先するような言動が見られるシーンは鳥肌モノ。

悪魔的な美しさに言い寄られて心が千路に乱れる不道徳さと、背徳的な要素に妙にそそられる。

もし、あなたがこのシチュエーションに置かれたら、どうします？

作品紹介

初めてユタカと男女の関係になった日、お茶くみＯＬのヒロインゆうこは彼に「みどりちゃん」という彼女がいることを知った。

ちゃらんぽらんでいい加減、でも好き。どうしよもなく好き。本命がいても、他の女と寝ていても。

｢ユタカの肌には磁石がついている。だからあたしは手をふりほどく事できない。｣

このセリフがセカンドでもいいって思う女のせつないどうしようもない女の本音を表している。

「あたしのこと、もっと好きになってよ！」と叫ぶゆうこ。

本当にどうしようもなく好きな気持が溢れ出ちゃうゆうこ。

そんなゆうこの切なく行き場がない恋心と、それに付け込んでズルズル甘える男の関係を繊細に描いた南Q太の初期傑作。

映画版ではブレイク前の西島秀俊がずるいダメ男役を好演。（こちらもおすすめ！）

好きな男に本気で振り向いてもらえなかった経験がある女子、ダメ男にはまった過去がある女子、ダメンズ好きを自覚している女子は必見！

作品紹介

同棲相手と別れ、お見合いを始めた会社員・美由紀、28歳。
だが、思うような相手とはなかなか巡り会えず、揺れる想いを読書カフェのノートに書き綴っていた。そこに見知らぬ男からの辛辣な返事が書き込まれていたことから、やりとりが始まって・・・！？
「娚の一生」「姉の結婚」の西炯子が描く、新感覚ラブストーリー。(アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)

作品紹介

80歳目前の爺さん2人組によるテンポのいい関西弁の会話劇。
幼なじみの宇治家拓朗と浅霧源太は、80歳を目前に控えた今も定期的に集会し、他愛のない話に花を咲かせている。
幼少時にいじめっ子にカツアゲされかけたところを助けられたときから、拓朗は源太にラブずっきゅん！　60年以上経った今も一方的に求愛を続けており、それを源太が受け流すのが基本だ。

いつまで経ってもいちゃコラ出来る素敵な関係は羨ましい限りだが、そうは言っても後期高齢者、「どっちが先に死ぬのがええか問題」など、おセンチな話題が出ることも。
それでも笑いに変えて吹き飛ばしてしまう2人が素敵だ。

面白いのは拓朗が既婚者で、源太（ノンケ）が生涯独身という点。
拓朗は源太がずっと自分を待ってくれていると思っているのだ。

だからして、ちょっとでも他の男と源太がいちゃつくようなら（そう見えるだけだが）、例え自分の孫でも容赦はしない（既婚者のクセに）。
そんな設定の妙が抜群に面白い！

作品紹介

ある日、突然姿を消してしまったシンガーソングライター・多野小夜子。ファンも友達も恋人も、彼女の行方を誰も知らない。多野小夜子が消えたことによって、僕たちの生活は少しずつ変化していくーー。彼女を知らない人にとっては取るに足らないことだけど、僕らにとって彼女は「かみさま」だったんだ。
宮崎と東京を舞台に、6人の男女が織りなす淡く美しい群像劇。(アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)

作品紹介

入院中の老妻を見舞った老夫が、同じ病室の名札に見た名前。それは遠い昔、初めて恋をした人と、同じ名前だった――。東京郊外にある住宅地「見晴らしガ丘」に暮らす、世代も立場も様々に異なる人々の、平凡な日常に起こった小さな異変を鮮やかに描いた連作シリーズ、待望の電子書籍化。第15回（1986年度）日本漫画家協会賞・優秀賞受賞作品。第一話～第八話を収録。(アマゾンより引用-リンクは表紙画像から)